Q. 日本建築学会の「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」では、補強鉄筋の末端に設けたフックにより主筋と緊結すると規定されています。当社は今まで異形鉄筋でしたので、フックを付けていませんでしたが問題はないでしょうか。注)「2007年版 建築物の構造関係技術基準解説書」(平成19年8月:国土交通省住宅局建築指導課他)

A. 

立上り部分の補強筋(「せん断補強筋」に相当する)は、立上り部分の主筋(「引張鉄筋」および「圧縮鉄筋」に相当する)にフックを付けて「緊結」します。フックを付けないで、主筋と立上り部分部補強筋とを結束線で止めるだけでは「緊結」とは言いません。立上り部分の補強筋と主筋とは、その接合位置で180°のフックにて緊結しなければなりません。フックですと基礎幅寸法等により、補強鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さが不足する懸念が生じます。最近では、フックの代わりに立上り部分の補強筋と主筋とを「特殊スポット溶接」により「緊結」した鉄筋部材を用いて、基礎を組み立ててゆく組立鉄筋工法が普及してきました。この特殊スポット溶接については、(財)日本建築センターにおいて評定されています。

[明確にしておくべき事項]

  1. 末端にフックが付いたせん断補強筋を「結束線」で接合したものは「緊結」です。
  2. せん断補強筋の末端にフックが無く「性能保証型スポット溶接」で接合したものは「緊結」です。
  3. せん断補強筋の末端にフックが無く「結束線」で接合したものは「緊結」ではありません。

詳しくは下記ファイルをご覧ください(2ページ)

推奨基礎仕様マニュアル ベタ基礎編 2022年版 販売中